関西合気道同好会
Kansai Aikido Club

合気道とは

合気道の特徴は？

　武道に詳しくない方でも空手の正拳突きや、柔道の背負い投げと言えば想像できると思います。でも合気道の代表的な技「一ヶ条」と言ってもよく分からないですよね。合気道をきいたことある人でもなんとなく相手の力を利用する武道といった感じだと思います。実は合気道は具体的によく分からないと言うのが正解です。
　なぜなら最初こそ具体的な型稽古を学びますが、最終的には相手との関係性の中で発揮する力「呼吸力」を学び、技が見た目で判断できなくなる抽象的な武道だからです。
　相手と触れている所からお互いのバランスを整える事によって、不思議と相手と一体化し、容易に誘導できるのが合気道。バランスを整えるだけだから年齢や性別に関係なくできる武道なんですね。

合気道の精神性

　塩田館長が合気道で一番強い技は何かと聞かれ「殺しに来た相手と友達になること」と述べておりました。
　合気道は自己の人格形成し、相手との調和を学び、より良い世界にしていく事を目的としております。
　少し話は逸れますが、今日ではSNSで自己主張のあまり、その攻撃性が社会問題になっています。相手より優位に立っても、何か良くなる事はなく、仮に意見は違えど、お互いがより良い方向に進もうと努力するのが合気道です。とは言え妥協せず調和するその道は容易ではありません。力の変化だけでなく生活の変化を追求するのが合気道の稽古とも言えます。

合気道には試合が無い？

　合気道は大体の流派に試合がなく、優劣を競わない武道と言われております。
　また技術面でも試合形式の格闘技と合気道の型稽古は全く異なるものを学んでいます。
　試合では相手を倒す目的があり、ルールの中で目的を遂行するため、瞬発力、判断力、応用力などが養われます。
　一方合気道の型稽古では相手の力を利用する呼吸力を学ぶのですが、この技術はリラックスしていないと学べないため、試合での習得は非効率です。
　それぞれの良さがありますので何かをベースに、色々と学んでみることをお勧めいたします。

養神館合気道の特徴

中心力

　養神館では相手の力を利用する呼吸力を学ぶため、先ず中心線を保つ力「中心力」を学びます。それを鍛える最も基本となる稽古方法が構えです。

集中力

　中心力を極限にまで高め「一点に集中した力」を集中力と呼びます。触れている箇所から強い力が放たれるため、塩田館長は全身地雷と呼ばれておりました。

呼吸力

　相手との関係性で発揮される集中力を「呼吸力」と呼びます。心を無にすることで相手の動作や心が読める様になるので、相手のリズム、タイミングに合わせ集中力を放ちます。

一体化

　一例ですがお互いの身体(関節や皮膚など)のあらゆる遊びを取ってやると、ばらばらだった二つの個体が一つにまとまります。相手に力を出させるエンジンになってもらい、こちらは方向を変えるハンドルになれば意思を持って相手を操作できます。

基本動作

　6種類の基本動作があり、1人での稽古と2人1組で行う稽古があります。人間の動作は進退、回転、重心移動とありますが、中心力を保ったまま動くのは容易ではないため、それらを学びます。また相対動作の場合は力の流れや相手との関係性を学ぶ稽古となります。

入身

　合気道特有の体捌きとして入身があります。入身とは相手の死角かつ自分の優位な位置に移動する体捌きのことです。また適切な間合いを学び、相手の攻撃を待たず、相手を誘いながら移動する必要があります。技に入る前のとても大切な技術です。